第39回福島県建築文化賞

先日、第39回福島県建築文化賞の発表がありました。 

「きとね」が正賞
「Smart Wellness Town Pep Motomachi」が復興賞を受賞しました。

どちらのプロジェクトも施主の方の決断があり、ともにチームとして取り組んできたプロジェクトです。
関係者の皆様大変ありがとうござました。

『Smart Wellness Town PEP MOTOMACHI』は芳賀沼整さんが生前最後に携わったプロジェクトの一つで、菊池先生とバトンをつなげたと思います。※また新聞にスタジオOB早川真介くん(早川記録)の写真が様々なプロジェクトにわたって何枚も出ていました。

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講評について

『みなみあいづ森と木の情報・活動ステーション きとね』町土の 90%以上を森林が占め、林業を核とした地域振興に取り組んできた南会津町が、町産材の価値を高めるとともに、地域経済の活性化や林業等に関する情報発信などを目的に整備した交流拠点施設である。地場の製材所で加工した木材を、縦ログの基壇の上に重ね梁と して載せて広々とした空間を実現している。地場産の木の特性を十分に理解し、内部も架構の良さが表現されており、優しく来訪者を包み込んでいる。また、これまで培ってきた構法を駆使して木材を使いこなした建物となっており、各地で南会津産木材の評価が高まり、需要が伸びるようプロモーションするなど今後の活動が期待される。地元の林業、建設、建築 に携わる人々の知識や経験、技術を結集し、伐採から加工、建方まで一貫して町内でやり遂 げたことは素晴らしい価値があり、南会津町の熱い意気込みが伝わってくる建築である。

『Smart Wellness Town PEP MOTOMACHI』郡山市の医療を長年支えてきた小児科クリニックの移転新築に伴い、まちづくりの視点か ら計画された健康まちづくり推進プロジェクトである。小児科クリニック棟には、絵本 2 千 冊を蔵書した図書館のような待合室が配置され、子供たちの居場所となるような診療所とな っており、薬局・子育て支援棟では、旧仮設住宅の縦ログ資材を再利用するなどの意欲的な試みを行っている。ロハス広場の名のもとに、空洞化した都市中心部の地域コミュニケーシ ョンの活性化につなげようとした建設の趣旨も意義深く、健康・医療を核として中心市街地 に新たな芽吹きを予感させる。

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