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御代田の改築

先人の思いをつなぐ改築

 郡山市の郊外にある3世代で暮らす農家屋敷における、農機具倉庫・作業場として利用される旧宅・下屋・馬屋を減築・改築・増築し住宅とするプロジェクト。
 祖父の代で植えた杉の木を子世代の新たな住まいの外壁仕上げ材として活用するなど山の木を伐採する段階から設計者がコントロール行うことで、代々続く農家住宅における土地と建物の新たな継承と共存の形を模索した。
地域の製材所で製材された杉材を地元の大工の手によってパネル割や加工が工夫された地産地消の「縦ログ」が生まれた。
1Fは地域に開放もされてたホールともなっている。
 新たな要素として、敷地形状から導かれた三角形に構成された縦ログ構造体を挿入することで、旧宅と馬屋の2棟の角度のずれを吸収する役割だけでなく、2棟の構造的な補強・新たな空間性を感じることができる場所として、機能する。
倉庫の天井を剥がした際に、倉庫ではあるが思いのほか整った構造材を見て取ることができた。施主の親戚の大工さんが建てたものだという。几帳面な造作や思いを汲み取ることができ、その思いをまた繋いでいくように構造材や野地板を表しにするような仕上げとすることになった。

 

建物概要
用途:住宅
所在地:福島県郡山市
延床面積:209.62㎡(2階建)
構造:木造(一部縦ログ構法)
設計:はりゅうウッドスタジオ
担当 芳賀沼整※ 早川真介(元 所員)
  ※2020年より滑田が代理
施工: 柳沼工匠
竣工年:2021年

写真 早川真介(早川記録)

 

 

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