スタジオ作品紹介の更新「きらめきファクトリー」

Category スタジオブログ スタジオメモ — @ 2016年5月14日

大阪府富田林市にある「きらめきファクトリー」という観光案内所、ギャラリーの機能を持った建物の紹介です。
大阪芸術大学の加治先生、田口先生と協働して取り組んだプロジェクトです。
富田林市の寺内町の入り口にある本町通りに建つ建物です。駅からの人を向かい入れる建物として提案しました。
http://www.haryu.jp/kirameki.html

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きらめきファクトリー

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きらめきファクトリー

大阪府富田林市/観光交流施設

延床面積:275.65㎡

 

大阪・南河内の『富田林市』に計画された、市全域の観光文化交流の拠点である。富田林市は、大阪府で唯一の重要伝統的建造物群保存地区『寺内町(じないまち)』を有し、推古天皇、空海、西行などの足跡が残る歴史ある地域である。

本プロジェクトでは、大阪芸術大学が主となり、加治研究室、田口研究室とともに協働して設計を行った。

敷地は富田林市ほぼ中央の『富田林駅』向かいにあり、幹線道路『旧国道170号線』、および重伝建地区に徒歩5分の『本町通り』に面している。計画では都市的創成の観点から、各通りの性格を尊重しつつ、通りを屋内で結合した。具体的には各通りのファサードを軒先で区分し、双方に出入口を設けている。

 通りの交差部(Chiasma)は吹抜である。本町通り側のファサードには地場産の焼き杉板や格子戸を多用し、重伝建を予感させるような意匠にした。駅側は白壁にしてサイン面としている。

 ソフト面においては、竣工後の多様な観光文化催事の実施とその更新 が求められていた。そこで、想定した運営規模から少人数で運用可能な 小スペース(エリア)を複数つくり、随所に活動を誘発する建築上の仕掛け を施した。そして壁面や備え付けの家具を変え、各エリアを異なる性格 のものにした。さらに観光文化の「凝集と発信の場(Node)」であること を意識し、各エリアを吹抜などで通りに結合させた。現在、大阪芸大の複数の学科が文化催事の企画・運営に参画している。

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歴史ある地域の文化全般に関わることであるが、建築計画にも及ぶ課題である。敷地は富田林駅前の商業地域にある一方で、施設から徒歩5分に重要伝統建造物群保存地区がある。市からは、駅前拠点施設としてランドマークになること、および伝建地区の景観に配慮した模範的建築になることが求められていた。

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以上をふまえた上で建築計画の指針を「予感させる建築」「誘発する 建築」とした。例えば伝建地区の歴史的景観は敷地から直接見えないも のの、敷地は地区に至る「本町通り」に接している。しかし計画建物の 外観を伝健地区の近世の意匠にすると、駅側で「博物館化」(Relph, E )と呼ばれる違和感が生じてしまう。そこで外観については、現代建築 でありながら伝健地区を予感させるような方向で検討した。 例えば伝統的部分は木格子や市内各所の重文の造形といったボキャブ ラリー、闇や奥といった日本的空間の構造、地場産の焼き杉板といった 素材の観点から思考した。本町通り側には格子戸と杉板張を多用し、軒 下と通りと土間、土間奥の関係に配慮した。駅前幹線道路側は蔵を彷彿 とさせるファサードにし、サイン面にした。屋内平面では、この白壁部 分を階段室として、屋内を幹線道路の喧騒から守るバッファとした。 (図版 加治大輔)

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富田林駅から建物を見る。敷地は、駅前で商業的に賑わう通りと、閑静な路地という性格が異な る二つの通りに接している。

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敷地は、駅前で商業的に賑わう通りと、閑静な路地という性格が異な る二つの通りに接している。本計画ではこれら通りに対して軒桁の軸線 を振った。これにより通りの交差部で軒が下がり、各通りにたいしてフ ァサードが区分されると同時に、平入りでもなく妻入りでもない入口が 双方の通りに生成された。そして屋内に生成された通りの交差部を吹抜 にし、都市と各エリアを結合させた。こうした建築計画はソフトにも及 ぶことであり、来訪者が各エリアの催事を感知しやすくなっている。

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1階 階段室から交流スペース・観光案内カウンター・吹抜を望む。
路地としての本町通り側に、地域の伝統建築の意匠を取り入れ、吹抜周りに地場産材の杉板を多用した。杉板部分は観光関連の広報物掲示などにも利用可能である。

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1階 駅前通り(旧国道170号線)側の入り口から吹抜と観光案内カウンターを望む。 吹抜には縦格子を用いて2階との区分とつながりに配慮するとともに、上昇感を強調した。

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1階 本町通り側入り口から吹抜と階段室 を望む。
2つの通りを結ぶように棟や天井板を向け ている。吹抜に展示棚を設けた。

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1階 交流スペース(西側)を望む。 本町通り側の吹抜にたいし、天井高を下げて「奥」を強調し、異なる領域とした。梁は催事等でものを吊り下げることが可能である。

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2階 倉庫前から展示スペース・多目的スペース・吹抜を望む。 二つのスペースの採光や縦格子の仕上げを変えることで、スペースの性格分けを行っている。ただし天井仕上げにより各領域の繋がりや統一感に配慮している。

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2階 階段室から多目的スペース・調理スペース・展示スペースを望む。 多目的スペースと展示スペースは完全に区分けせず、重伝健地区『寺内町』の路地の「あてまげ」を参照して、つながりを持たせた。吹抜側には焼杉による縦格子をもつ。

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2階 倉庫前から展示スペース・吹抜を望む。 展示スペースは、本町通り側と吹抜側から採光している。吹抜側は和紙貼りによる白い縦格子である。

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上:本町通り側ファサードと軒下スペース 重要伝統的建造物群保存地区へ至る路地状の通りに接しており、地区の景観に配慮した。歩行者と催事のために幅9尺の軒下スペースを設けた。 下:交流スペースの建具の開閉 1階の交流スペースは、通りに全開することが可能である。これにより、「通り・軒下スペース・交流スペース・吹抜・土間奥」がつながる。

建築概要

ton14 ■意匠設計:加治大輔(大阪芸術大学)
+芳賀沼整・滑田崇志(はりゅうウッドスタジオ)■構造設計:田口雅一(大阪芸術大学)
■設備設計:斉藤義彦(エム設備設計事務所)■住  所:大阪府富田林市本町
■用  途:文化観光交流施設
■敷地面積:275.65㎡
■建築面積:167.22㎡
■延床面積:251.39㎡(1階:141.15㎡、2階:110.24㎡)
■階  数:地上 2 階
■構  造:鉄骨造


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  • 1.駅前での人の流れを受け入れるような屋根を提案しました。
  • 2.さらに観光文化の「凝集と発信の場(Node)」であることを意識し、各エリアを吹抜などで通りに結合させています。
  • 3.地場産材を生かした細い鉄骨造の空間です。

 

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Category 作品紹介 施設 — @ 2016年5月8日

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AGRICAREGARDEN MEDAGRICLINIC

茨城県つくばみらい市/診療所
/有料老人ホーム

延床面積:2166㎡ 

 

この施設は、2000m2にも及ぶ19床の診療所と50床の有料老人ホームの計画である。採算性から効率的な建材が求められる福祉・医療施設の状況の中で、構法によって木という素材を生かすことを施主と取り組むこととなった。

諸要因により約7ケ月の短工期で施工することが求められ、縦ログ構法・丸太組み構法を採用した。地域の業者も参加可能になり、地域材も生かされる構法である。

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構造計画

伸びやかな大空間となる機能訓練室・食堂は縦ログ構法によって計画され、全体の軸となる。縦ログ空間にとりつく平屋の居室部分は、落ち着き感のある横ログ(丸太組み)構法としている。機能と構法を連動させているところにも特徴がある。

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建築概要

■建築概要

■住  所:茨城県つくばみらい市伊奈東37-1,37-2
■用  途:老人ホーム/診療所
■敷地面積:4964.94㎡
■建築面積:1984.51㎡
■延床面積:2166.41㎡(1階:1975.11㎡、2階:191.3㎡)
■階  数:地上 2 階
■構  造:木造
■意匠設計:芳賀沼整・滑田崇志(はりゅうウッドスタジオ)+遠藤 政樹・塩谷 智樹(EDH遠藤設計室)
+難波和彦(難波和彦+界工作舍)+浦部智義(日本大学工学部)
■構造設計:浜尾 博文 (エーユーエム構造設計株式会社)
■設備設計:斉藤義彦(エム設備設計事務所)


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  • 1.縦ログ構法と横ログ構法による大規模木造建築物です。
  • 2.木をふんだんに用いながら7ケ月の短工期での施工を可能としました。
  • 3.平屋による伸びやかな施設です。

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スタジオ作品紹介の更新

Category スタジオブログ スタジオメモ — @ 2016年5月6日

「縦ログ構造でつくる」のページを新設しました。

・スタジオのプロジェクトとして、「部屋の家」を追加しました。
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部屋の家

Category 作品紹介 — @

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部屋の家

福島県南会津町/住宅
59.4m2

それまで地方の農家住宅にあった外便所や外風呂の離れ方式の暮らしが消え去って久しい。居間に集まり炬燵でテレビをみる、勉強部屋の個室、そうした生活の概念に違和感があった。
個室を難波和彦氏の言う最小限の社会に開かれた「箱」と捉え、個室同士の相互関係として置き換えた。生活を細分化し住宅の機能毎に分析し、ローカの概念を消す「住宅要素の記号モデル」の実践が「部屋の家」である。

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 震災以降、大手ハウスメーカをはじめとし、業界全体のテーマとして、外皮の断熱性能のアップ、省エネを意識した地中熱や太陽光等の自然エネルギーの活用が加速し、住宅の高性能シェルター化が進んでいる。住宅は陳列された家電の様に性能を競い合い、次々と現れる新スペックを容認することでそのライフサイクルは短縮傾向に向かっている。住宅が地方色や風土性を失い、日本中が共通の流行をまとう中、部屋の基本性能以外の全てを捨てる事で季節感のある自然の中で外気に最も近い室内を作り上げることを目指した。 SONY DSC

 

建築概要

■建築概要

 

部屋の家・針生の箱2
タイトル      部屋の家・針生の箱2
所在地      福島県南会津郡南会津町針生地内
主要用途     住宅
竣工予定     2016年5月
設計       はりゅうウッドスタジオ
施工       未定
主体構造・構法  木造 縦ログ構法
階数       地上2階
敷地面積     未定
建築面積  35.1m2
延床面積     59.4m2


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  • 1.社会に開かれた最小限の「箱」による住宅要素の記号モデルです。
  • 2.最小限居室の「部屋」があり、自然を1mm以下の透明被膜で包んで中間領域を形成します。
  • 3.屋の基本性能以外の全てを捨てる事で季節感のある自然の中で外気に最も近い室内を作り上げました。

 

阿武隈川

Category スタジオブログ スタジオメモ — @ 2016年5月1日

阿武隈川護岸堤防の危険水位を表す標識、3年前の大雨の時はこの8mの上端鉄扉から水が溢れ出ていたという海や川との離れ、火山と集落、地球は生きていて、そこで人類は生活している、最近そんな関係が普通に思えてきた。災害リスクも消えはしない(芳賀沼整)ChSBcXRUUAA8txD.jpg-large

熊本訪問

阿蘇神社から数キロ行った集落の背面の山を背にして建つみんなの家移築バージョン、集落のメイン道路からは見えなく見つけにくい場所だったけど、郵便局の方が教えてくれた、被災地を回ると標準化の意味を深く考えてしまう。(芳賀沼整)Cg5VYqWUoAA8kt8.jpg-large

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